2014年8月29日金曜日
可愛さの裏に…
「雨蛙」の名の通り、雨が降りそうになると繁殖期に限らず、昼間でも「ゲッゲッゲッ♪」「クワックワックワッ♪」と鳴くニホンアマガエル。この時の鳴き声は「雨鳴き(あまなき)」や「レインコール」とも呼ばれ、ちょっとした季節感を醸し出してくれます♪ 姿形も可愛くて、トノサマガエルなどと違ってあまり人を恐れず、手の平に留まったり、歩いて腕をよじ登ったり…子供達にも大人気のアマガエルなのですが、実は、皮膚を覆う粘膜にはちょっとした毒があるのです。
これは、体を細菌から守るためのモノなので、健康な手で触る分には問題はないのですが、怪我した手で触ったり、触った手で目や口を擦ったりすると痛みを感じ、目に入った場合は失明する事もあるのです!…この時期、たくさんのアマガエルを観察できるし、一緒に遊ぶ事もあるでしょうが、本種を触った後は、必ず手洗いするようにしましょう♪
2014年8月26日火曜日
美しき掃除屋さん
「とっても綺麗な虫見付けた♪」…園内巡回をしていると、たま~にこんな声を子供達に掛けられます。なるほど…確かにピカピカと綺麗な昆虫です。写真は赤紫色ですが、この他にも金赤色や青っぽい色など多種多様です♪ この昆虫の名前はセンチコガネ。2㎝程の小さなコガネムシの仲間です。…で、必ず「この虫って何食べるの?」と聞かれるんですが、これがまた答え辛い(汗)
なぜなら、彼らの餌は野生動物のフンだからです(汗)成虫はフンの中に卵を産んで、孵った幼虫はフンを餌とするんですよ♪…と、教えてあげると、必ずと言っていい程、子供達はそそくさと逃がしてしまうんですねぇ f(^^) そう…このセンチコガネはエジプトなどに生息しているスカラベ(通称フンコロガシ)と同じ仲間なのです。でも、王家の谷の紋章にもなっているくらいですから、いやはや侮れない存在ですよ!それに、彼らがいなければ、公園はフンだらけになってしまう!
そんな意味でも、センチコガネは森や自然にとって、大切な大切な生き物なのです♪
2014年8月24日日曜日
オニの可愛い一面
黒と黄色のコントラストを引っ提げて、大空を悠々と舞う日本最大のトンボ…天空の覇者ことオニヤンマ♪ その圧倒的なスピードと、自慢の大アゴでハエやアブはもちろん、時にはスズメバチさえも空中で捕まえて食べてしまうほど!まさに、大空の支配者に相応しい存在♪ …なんですが、実はこのオニヤンマの行動で最近分かった事があります。
本種のオスは成熟すると小川等の流水域に移り、その上を行ったり来たりする往復飛翔をするのですが、つい最近までは縄張りの巡回だと思われていました。しかし、最近の研究で、オスは羽ばたくモノは全てメスと見なしてしまい、同じ場所で出会った別のオスさえもメスと思い込んで追い掛け回してしまう…つまり、縄張りの確認ではなかった事が分かったのです。
そんな習性ゆえ、回転している扇風機や製材所の旋盤…果てはブラウン管のテレビ画面にも反応して、その前でホバリングしたり周囲を回ったり、時にはぶつかっちゃう事もあるくらい♪
オニヤンマなんて、結構コワイ名前が付いていますが…なかなか可愛いもんですね♪
2014年8月22日金曜日
その美しさとは裏腹に…
園内の山道を散策していると、ブ~ンッ…と飛んで数m先の地面に止まり、また近づくと、ブ~ンッ♪…と飛び立って、また数m先に降りる…そんな事を繰り返すので、別名「道教え」とも呼ばれるナミハンミョウ♪ ヤマトタマムシと並んで、とても綺麗な昆虫です。でも、その外見からは想像もつかぬ程の狩りの名手で、素早く獲物(ミミズなどの他の昆虫)に襲い掛かり、その鋭い大アゴで電光石火の如く捕えてしまいます!だから、和名は「斑猫」…英名では「タイガービートル」なんて呼ばれているのです。ちなみに、昆虫の天敵は鳥ですが、その鳥はキラキラと色が変化するモノが大嫌い!だから、このハンミョウやタマムシは綺麗な身体に進化していったと言われています。
…だったら、カブトムシやクワガタもそうすれば良いのに…と思うのですが…まぁ、色々と事情があるんでしょうねぇ♪
2014年8月16日土曜日
有名人とのエピソード
園内各所で観察できるオサムシの仲間達♪(写真はアオオサムシ)彼らのほとんどは、後翅が退化していて飛ぶ事はできず、いつも地面を走り回ってミミズやイモムシ、たま~に地面に落ちた果物の実などを餌としています。…で、このオサムシにもちょっとした裏話(結構、有名かも)があり、漫画の神様こと、手塚治虫先生の「おさむ」というペンネームは、実はこのオサムシを取り入れたモノなんです♪ 彼は子供の頃、昆虫少年であったそうで、その中でもオサムシが大好きだったとか♪ それもあって、自分のペンネームに採用したそうです。なお、本当は「てづかおさむし」としたかったそうですが、編集者や読者の違和感が大きく、また「氏」をつけた時に「おさむしし」となって読みにくいので、泣く泣く「おさむ」にした…というエピソードもあります♪
2014年8月14日木曜日
似ても似つかないんですが…
その自慢の大カマで、セミやバッタはもちろん、その気になればトカゲやカエル、果てはスズメにまで手を出す「昆虫界の暴君」こと、オオカマキリ!必殺の毒針を持つオオスズメバチや、天空の覇者オニヤンマにも勝るとも劣らない戦闘力を誇ります♪
でも、このオオカマキリ…何の仲間に近い昆虫と思います?驚くなかれ、実はゴキブリやシロアリに近い昆虫なんです!「ええ~っ!?」という声が聞こえて来そうですが、良く良く見ると…お尻がそっくり!(まぁ、あまりゴキブリのお尻をマジマジと見たという方は少ないでしょうが…)
もし今度、カマキリを捕まえたら(捕まえるのも大変ですが…)ぜひ、ひっくり返してお尻を観察してみて下さい♪ でも、ゴキブリは無理して捕まえなくてもいいですよf(^^)
2014年8月13日水曜日
2014年8月10日日曜日
キツネノカミソリ♪
キツネノカミソリが咲いています。
主に、ながめの道入口付近、ピクニック広場、尾根の散歩道でご覧いただけます。
キツネノカミソリはヒガンバナとよく似ていて、樹木が芽吹く前の、林床がまだ明るい早春に葉を展開させ、十分に日光を浴びて栄養をたくわえます。その後、日照争いが厳しくなる夏には葉はお役御免で、この時期に花を咲かせます。なので、花が咲くころには葉をつけていません。
例えるなら、通勤ラッシュをさけて早朝出勤し効率的に仕事をこなすサラリーマンみたいです。
葉っぱをはじめ姿かたちは、ヒガンバナとよく似ていますが、花はオレンジ色で、ヒガンバナのように花びらは反り返りません。
是非、散策の際は探してみてください。
主に、ながめの道入口付近、ピクニック広場、尾根の散歩道でご覧いただけます。
キツネノカミソリ |
群生してます♪ |
キツネノカミソリはヒガンバナとよく似ていて、樹木が芽吹く前の、林床がまだ明るい早春に葉を展開させ、十分に日光を浴びて栄養をたくわえます。その後、日照争いが厳しくなる夏には葉はお役御免で、この時期に花を咲かせます。なので、花が咲くころには葉をつけていません。
例えるなら、通勤ラッシュをさけて早朝出勤し効率的に仕事をこなすサラリーマンみたいです。
葉っぱをはじめ姿かたちは、ヒガンバナとよく似ていますが、花はオレンジ色で、ヒガンバナのように花びらは反り返りません。
是非、散策の際は探してみてください。
~樹木めぐりしてみませんか?~
2014年8月9日土曜日
ウバユリ
先日、雑木林内の下草刈りを行っていたところ、草の中からウバユリが姿を見せてくれました。
七沢森林公園内では、たくさんウバユリが見られますが(特に森のアトリエ周辺)、ちょうど咲くころになるとシカに食べられてしまうことが多く、残念なことに花が咲く姿はあまりみられません。
ウバユリは、ちょうど花が咲くころに葉が枯れてしまうのが特徴です。
写真でも葉が茶色くなっているのがご覧いただけるかと思います。
その姿を、歯(=葉)がないということで、”姥”ユリと名づけられたという説と、乳母が育てた子が花盛り(=花が咲くころ)、身を削って育てた乳母の歯が抜け落ちる姿になぞらえて”乳母”ユリと名付けられた説があるようです。
園路沿いでもシカに食べられていなければ・・・、咲いている姿が見れるかと思います!
2014年8月8日金曜日
8月3日(日)自然観察会を開催しました!!
8/3(日)自然観察会を開催しました。
まさに真夏!気温34度のなか園内を2時間半かけて回ってきました。
花が少ない時期ですが、昆虫やまだ熟す前の実、種を中心に充実した観察会になりました。
セミは、アブラゼミ、ツクツクボウシ、ニイニイゼミ、ヒグラシ、ミンミンゼミが観察できました。
園路に、たくさんのクヌギの枝先が落ちていました。チョッキリゾウムシの仕業のようです!
花が少ない季節ですが、ツユクサ、ミズヒキ、キツネノカミソリなど観察できました。
詳しい観察結果のまとめは、下記をご覧ください。
また、七沢森林公園で観察できるセミ情報もあわせてご覧ください。
~自然観察会~
まさに真夏!気温34度のなか園内を2時間半かけて回ってきました。
花が少ない時期ですが、昆虫やまだ熟す前の実、種を中心に充実した観察会になりました。
セミの穴を観察中♪ |
ツクツクボウシのメス |
ニイニイゼミの抜け殻 |
園路に、たくさんのクヌギの枝先が落ちていました。チョッキリゾウムシの仕業のようです!
園路上にクヌギの枝先がたくさん落ちてます |
2~3枚の葉っぱドングリがセットで落ちてます。 |
ドングリには2mm程度の産卵あとが観察できました! |
花が少ない季節ですが、ツユクサ、ミズヒキ、キツネノカミソリなど観察できました。
ムササビの食痕 左右対称にかじられているのが特徴です。 |
詳しい観察結果のまとめは、下記をご覧ください。
また、七沢森林公園で観察できるセミ情報もあわせてご覧ください。
~自然観察会~
公園の中は自然がいっぱい!季節ごとの自然の面白さ、楽しさを紹介します、
指導:NPO法人かながわフィールドスタッフ
開催日:毎月第一日曜日
時間:10:00~12:30
集合場所:公園管理事務所前
参加費:無料 (事前申し込み不要)
次回開催は9/7(日)!!
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